嘘コラム11/26

飛ぶ鳥を落とす勢い、という形容に相応しく、つい先日、十数年の辛苦が認められ、ついに部長に任じられた第8913中学時代の友人が、北の空へと飛んでいってしまいました。全く中年の、配偶者にまじないをされた中年の、臀部の爆発的な推進力には、驚かされるばかりです。我々は時々、人の思惑などにかまわず、肛門から火を噴く必要がある。読者諸君の中には、周囲の目などを気にして、噴くべき時に噴かず、少量のVXガスなどをひりだし、同僚や愛する家族を、死にいたらしめた経験のある者も少なくないでしょう。気弱で知られるA君などは、兄弟親戚の結婚式など、慶事の度にガスをひるものですから、とうとう血縁が居なくなってしまった。しかるべき時に、火を噴けない男の人生の、なんと悲しき事か!やはり男子たるもの、故郷を焼き尽くすほどに、七色の炎を豪快に噴かなければなりません。先に挙げた、北の空へと飛んでいった友人などは、故郷の町を地図から消してしまいました。手本としたい所であります。