日記10/13

10時前に起床、段々と生活が乱れ始めている。生活習慣の乱れはシェアハウスのせいでなかったらしい。 遠出する予定が、やる気が出ない。昼までダラダラす、調査についてダラダラ考えていると、先の見通しが立たず憂鬱になってきた。

一転気持ちを切り替えるべく遠出を決行。 ホテルのマネージャーにボダを呼んでもらい、ジンジャタウンから東に5キロほどにある町、ブゲンベに向かった。

 

ブゲンベの真ん中には、街と街をつなぐ太い幹線道路が通っている。であるからして、それなりに栄えている。 まずは腹ごしらえ、グーグルマップを頼りに幹線道路沿いのレストランを探したものの、レストランはなかった。 近隣に他の飲食店も見つからず、諦めて街を歩き回ることにした。

少し幹線道路をそれると、平均的なウガンダの田舎町といった雰囲気。 だが家の数が多い、遠くの方までギッチリだ。 デコボコの道路沿いに並ぶ家々、小さな生活雑貨野がまばらに。教会やゲストハウスもチラホラと。 伝統宗教に関連する何かがあると聞いてやってきたが、少しこの町は大きすぎるかもしれない。フィールドワーク素人には手が余りそう。 とはいえタダで帰るわけにはいかんので、一人二人には話を聞くぞと決意す。

歩いているとポークジョイントの店員に声をかけられた。「ヘイチャイニーズ!」。違う、しかし利用することにした。飯を食ったのち、話を聞こうと決めた。 豚串一本3000シリング、この国の常で肉は固いが、味は悪くなかった。食べ終わり立ち上がると、店の関係者か何だかよくわからないおじさんが登場。食用ウサギを売りつけようと営業をしかけてきた。ウサギはいらんと言い放ち、店員に金を払う。のち、えいやと質問。 まともに話を聞いてくれなかった、そして何故かウサギのおじさんが召喚された。こいつと話せ、とのこと。 相変わらずウサギのおじさんはウサギを売りつけようとしてくる、ジンジャタウンまでウサギを見せに行くと言い出した。 ウサギはいらんが、伝統宗教を探してくれ、見つかったらお礼はするぞ!

そういうことになった。連絡先を交換した。

 

しばらく街をうろつく、小売店でコーラを買ったら、横で見ていたガキにケーキをせがまれた、断ると舌打ちされた。殺すぞガキが。 カンパラにはこんなガキいなかった、やはり首都の子供は上品か。

さらにうろつくと市場に迷い込んだ。この市場はそれなりに面白かった。狭い範囲に露店が並びちょっとした迷宮のよう、 日よけのため頭上に布が張ってあるのだが、なぜかこれの背が異様に低い。中腰でふらふら迷いながら散策した。 途中おばちゃんに声をかけられたのでオレンジを買った。ついでにレモンも売りつけようとしてきた。レモンはいらない。 声を張り上げながらぐるぐる同じところを歩き回っているおじさんを発見、初めはキチガイかと身構えたが、よく観察すると魚を売っていた。 寅さんの啖呵売みたいなもんか。

迷宮市場を抜け幹線道路に出ると、揃いのTシャツに身を包んだよくわからない集団に声をかけられた。彼らは「NABBI DAUDI」という男を称える集団だった。 彼らは「NABBI DAUDI」の写真を片手に「NABBI DAUDI」を褒めちぎり、挙句集会に来いと言い出した。 英語が得意でないので細かいことはわからなかったが、とにかく日曜に集会があるらしい。雰囲気からしてどうせ新興宗教だろう、ムコノの街にもこの手の奴らがいた、が、少し面白そう。 行ってみちゃおっかな、などと考えていると、彼らは突然ボダを呼び止め次々に乗り始めた。「GO!ジンジャ!!」と興奮気味。 日曜は聞き間違いで集会はこの後すぐか、行くっきゃないか。迷っていると、西から大量の人間を積んだトラックが2台。積み荷はみな同じTシャツを着ている。 そしてやたらと盛り上がっている。なんじゃこりゃ、と思うが早いか、トラックは走り去ってしまった。彼らを乗せたボダもトラックに続いて走り去った。俺は一人取り残された。

 

その後ボダを使ってジンジャタウンに帰った。しばらくパソコンで作業した。途中ホテルマネージャーにブジャガリ滝の場所を聞いた。

アリーからメッセージが来た。20000シリング貸してくれとのこと。 「住所のわからん人間に金は貸せない、これは俺の人生のルールだ、家に案内してくれるなら貸してやる」と嘘ルールをでっち上げ、 ややカマをかける。家は遠いので無理とのこと。おめーの家が近いのは知ってんだよ、じゃあお金は貸せないねという話に。 一度は引き下がるアリー、が、しばらくすると学費云々叔父が約束を守ってくれなかった云々ゴチャゴチャ言い出した。 知らねーよ貸さねえつってんだろうが。きっぱりNOを突きつけると、「わかった時間取っちゃってごめんね」と引き下がるアリー。 やっと諦めたかと一息つくやいなや、またアリーからメッセージが。「5000シリングだけでも貸してくれ」とのこと。 前々から怪しいと思っていたが、アリーのクロはこれでほぼ確定。死ね。 晩飯はローカルレストランで食べた。ウガンダで初めて魚を食った。臭みはあるが、結構美味かった。