嘘昭和十年盆の月夜日記 10/20

長年おらが村の農業を支えてきた脱穀マシーン、山田41号が不調をきたす、のみならず暴走。業務用オシャレ芝刈り機の生体部品にすべく家々を襲っては赤子を攫う悪い子ちゃんロボになってしまった。子供達を芝刈り機のパーツにするわけにはいかない、彼らには立派に成長してHIKAKINの様なユーチューバーになってもらわんと困るのだ。3月ばかり前の事である。鎮守様が庄屋どんの口を借りてお告げになられた。村の赤子を全てユーチューバーにせよ、さすればこの地、新しいラブライブの舞台にならん。皆喜んでお告げに従った。熊楠も乗り気であった。国男もはしゃいでいた。信夫は同性愛者であった。山田41号の暴走を止めねばならない。村人たちは一丸となって猛り狂う山田41号の前に立ちふさがった。山田41号は強かった。熊楠はミンチにされてしまった。国男も耕された。信夫は変わらず、同性愛者であった。